一般には中国名である「花椒」で知られ、日本語読みで「かしょう」、または中国語読みで「ホアジャオ」(拼音:huājiāo)と呼ばれる。
また、日本の山椒と区別して「四川山椒」、「中国山椒」などとも呼ばれる。
果皮は食用、薬用である。
痺れるような辛さを持つ香辛料として、中国料理、特に四川料理では多用される。
「花椒」のほか「蜀椒(しょくしょう)」、「椒紅(しょうこう)」などとも呼ばれ、漢方では健胃、鎮痛、駆虫作用があるとされる。
果皮は、さわやかな香りと痺れるような辛味を持ち、花椒の名で呼ばれる香辛料である。
四川料理、貴州料理、雲南料理、西北料理などで多用され、煮込み料理を中心に、炒め料理、蒸し料理など、あらゆる料理に使われる。
特に、日本でも一般的な麻婆豆腐や担担麺などを有する四川料理は、花椒の痺れるような辛さ(麻味)と唐辛子のピリっとした辛さ(辣味)のハーモニーである麻辣味が基本であり、花椒は欠かせない。
果皮の乾燥粉末を料理の仕上げに使うことが多いが、果皮を植物油に漬けて成分を溶出させた花椒油(かしょうゆ)も使われる。
粉末(挽きたてが望ましい)は香りに優れ、花椒油は辛味に優れるためひとつの料理で両方の使い方をすることもある。
炒った塩と同量の花椒の粉末を混ぜたものを花椒塩(かしょうえん、ホアジャオイエン)と呼び、中国各地で揚げ物につけて食べるのに用いる。
粉末を桂皮(シナモン)、丁香(クローブ)、小茴(フェンネル、ウイキョウ)、大茴(八角、スターアニス)、陳皮(チンピ)などとブレンドしたものは五香粉(ごこうふん、ウーシャンフェン)と呼ばれ、食材のにおい消しなど下処理に多用される。
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